年越し、引っ越しなどのタイミングで食べることの多い蕎麦、日本での栽培は縄文時代後期から弥生時代あたりまでさかのぼることができるといわれます。冷涼であったり、やせた土地でも栽培が可能で、短期間で収穫できるため救荒作物として作られてきました。
麺状の「蕎麦」として食べるようになったのは江戸時代中期からで、それまではそば米(そばごめ・むきそば)と呼ばれお粥のようにして食べたり、粉を練った団子を茹でた「そばがき」を食べていました。
穀類の中でタンパク質を最も多く含み、ビタミンB群や食物繊維、ポリフェノールの1種であるルチンも多く含まれます。ルチンには抗アレルギー作用や毛細血管の強化による高血圧予防の効果があり、食物繊維はコレステロールの排出を促してくれます。
そば粉のタンパク質は水溶性であるため、蕎麦を茹でると茹で汁に溶け出してしまうため、そば湯を飲むことは理にかなっているといえます。
さまざまな効能がある食材ではありますが、アレルゲンとしても知られていて、生命に関わる反応も起きることもあるため、注意が必要な食材でもあります。